優しい温もりの薪ストーブがある家|山形県寒河江市

リビングに隣接する
子どもたちのプレイイングスペース。
そんな独特の間取りが
家づくりへの施主のこだわりを象徴しています。

所在地:山形県寒河江市
家族構成:5名〈夫婦+子供3人〉
延床面積:151.54㎡
着工:2016年10月/竣工:2017年4月

着工まで20社以上を検討。
最終的な決め手はなんだったのでしょう。

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数多くのハウスメーカーを検討するうちに、住まいに対する考え方が変わったそうですね。その経緯をお話いただけますか。

まず自分たちがつくりたい住まいのイメージが、かなりハッキリとあって、それを実現しているハウスメーカーを探し回っていました。当初は「家は性能だ」と考えていましたので、あるメーカーの家に決めるつもりだったんですが、予算的にかなりオーバー。有名な会社は宣伝費などの経費もかかっているので、その分ムダに高いんじゃないかと疑問を持つようになりました。

自分たちのこだわりはありましたが、家そのものにお金をかけるつもりはなく、ゆとりのある生活をしたいと考えていました。
それと同時期に、いろいろな家を見ているうちに、性能のいい家がベストなのかも疑問に思うようになり、室内環境を人工的に快適に保つ家よりも、暑いときは暑さを感じ、寒いなら服をたくさん着る、それが自然でいいと。そういう家が、自分たちの生活スタイルにも合うと気付いたんです。

■オープンスペースが繋がる開放的なリビング・ダイニングフロア

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他社で仮契約後も違約金覚悟で解約してしまわれた。
よほどのことだったんでしょうか。

一年がかりでプランを詰めに詰めてようやく着工…となったときに、完成予定が延びると言われました。補助金申請を考えていたため、完成時期のしばりがあって。それが、工期が間に合わず、補助金が使えなくなるという…。
営業が次々変わる、間取りも満足できるものがなかなか出てこないなど、実は不信感が募っていたこともあり思い切って契約を解除してしまいました。

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いよいよ念願の家づくり!と思った時点で、振り出しに戻ってしまった…。
グッドライフ黒田工務所との出会いは、そのあとということですね。出会いと決め手はなんだったのでしょう。

寒河江市内の近くの工務店に絞ってWebで調べ、直接尋ねて要望などを話し合い、これはと思う数社におおまかなプランと見積もりをお願いしました。そのなかで、最初のプランと予算がピタッときたのが、黒田工務所さんでした。

それまでは、もったいない間取りが多いプランだったり、自分たちの要望を入れようとすると、ただ面積が増えるだけで値段も上がる、動線も複雑になる。こんな家を建てたいという想いと予算がどうしても折り合わなかったんです。アチラを入れればコチラがはずれるといった繰り返しで。工夫や提案が感じられなかったんですね。

■廊下を挟んでリビング・ダイニング繋がる子ども部屋。将来は仕切ることも、別の用途にも使用可能

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文字通り紆余曲折してなかなか叶わなかった家づくりのイメージが、黒田工務所の最初のプランで解決できていたわけですね。

最初に見せていただいたCGが、かなり良かったですね。内装の表現なども写真と見間違えるクオリティで、CGにありがちな冷たさがなく、味があるんです。実際に完成した家と較べても、イメージ通りでギャップがありません。第一に安心できる要因でした。
なにより、予算も手が届くところに収まっていました。

平屋へのこだわり、伸び伸びした動線、
そして将来に自由度のある間取り方に工夫を。

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最近は土地の事情もあり平屋は珍しくなりました。平屋の住宅にしたいという気持ちは、家づくりの当初からあったんでしょうか。

平屋へのこだわりは最初からありました。かっこいいじゃないですか、平屋と言うだけで素敵です(笑)たとえば、2階建ての場合、どうしても子どものための個室や寝室が2階にプランされることが多いです。子供たちとの関係が希薄になりがちな個室の必要性にも疑問ですし、階段など自分たちの老後の動線も問題です。
なにより子供たちが家を離れたら、全く死んだスペースになってしまいます。これが平屋ならワンフロアの大きな空間として使えますから。

リビングの隣に子供部屋を間取りしたのも同じ理由からです。私たち夫婦が過ごすダイニングキッチンやリビングの近くに子供部屋があれば、家族がとても近い関係で入られます。
そもそもこのスペースは子供部屋であり、子供部屋ではないという考え方です。将来別の使い方にいくらでも転用できます。自分たちの生活のスタイルに変化に対して自由度がある家にしたかったんです。

■ダイニングとリビングを視線の高さで仕切る2段の段差は子供たちが憩う場に

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暮らしの動線や将来の自由度に配慮したとのことですが、奥様からみて、住まい心地や生活しやすさについてはいかがですか。

住み始めて4ヶ月になりますが、毎日楽しいですね。驚いたのは、子どもたちが思った以上に家の中を走回って遊ぶことです。ぐるぐる、リレーかってぐらい(笑)
ダイニングとリビングの段差も、フラットにするメリットはもちろんあるんですが、それを上回る便利さも感じています。ここに座って、朝は髪の支度をしてあげたり、朝ごはんも食べたり(笑)ときには本を読んだり、椅子不要です。

それとキッチンにいたり、ダイニングテーブルで家事をしながらでも子供たちを見渡せるのはうれしいし、安心ですね。勉強も見てあげられる。食事の準備をしながら、待ちきれない子供たちにつまみぐいさせたり。

■シンクと一体化したダイニングテーブルは家族のコミュニケーションの場にも

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当初は計画になかった2階の使い勝手についてはいかがですか。
家族全員の寝室兼子供たちお気に入りの遊び場になっているとのことですが。

家族が揃って眠れるのがいいですね。いずれは別々になるんでしょうけれど。
飾り棚を兼ねたアルコーブ(※)の空間は、子供たちのステージになっていて、歌を歌ったり楽しそうに遊んでいます。
階段を挟んで寝室の反対側に設けた納戸は、時期が来たら、プライバシーが保てる勉強部屋にも使えます。1階のほんの一部の面積なんですが、2階を設けて正解でした。住んでみて分かることも多いですね。

(※)アルコーブ・・・部屋や廊下の一部を凹ませて作った小部屋やスペースのこと。和風住宅の床の間などもアルコーブの一種。

■2階家族の寝室に設けられた飾り棚をステージに、子供たちの楽しいショーがはじまる

予算の許す範囲で自然素材や造作家具を採用し、
コストバランスと満足度の高い家が実現。

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1階床はすべて東北樺(カバ)の無垢フローリングで素足で過ごすのがとても気持ちいいですね。自然素材、木へのあこがれもあったんでしょうか。

そうですね。様々なモデルハウスを見学しているうちに、やはり木はいいねという話になって。
床も寝るのが主な2階はともかく、家族が過ごす時間の多い1階だけは無垢材にしたかったんです。節約するところは節約し、15mm厚の東北樺材をフロア全てに使用しています。壁や天井もクロス張りはどうしても嫌だったので、塗りで仕上げてもらいました。
収納家具類も基本作り付けです。棚は全部かな、自分たちで設置した家具はほとんどありません。大工さんもいい仕事をしてくれて、仕上がりにとても満足しています。

予算面を抑えようとすると、どうしても「これやめましょう」「小さくしましょう」「部屋減らしましょう」という選択肢しか残されませんでしが、黒田工務所さんの場合は、様々な選択肢を準備してくれました。なんというか、予算の見直し方が丁寧なんです。細かく説明してくれるので、納得できるし安心して任せられました。以前にやりとりをしたハウスメーカーとは明らかに違う点ですね。

■1階の床材はすべて無垢材を使用。素足にやさしく子供たちが転んでもケガしにくいのもメリット

■TVボードも床材と色を合わせた作り付け。無粋になりがちなエアコンも木材で目隠しする気遣い

 

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