設計基準
設計基準
1棟1棟すべて構造計算
木造2階建て住宅は構造計算が義務づけられておらず、手間がかかる構造計算はほとんど実施されていません。
耐力壁の量だけ「耐震等級3相当」に増やして「本当に安全」なのか疑問がのこります。
黒田工務所では、数百ページにわたる構造計算を1棟1棟すべてに渡り実施し、
繰返し発生する大地震から建物の損壊を軽減し、建物の長寿命化と高い耐震性能を実現しています。
壁量計算
木造住宅の耐震性の規準で最も有名な規定で、床面積に応じて一定以上の耐力壁(筋かい等)を設ける様に決められています。
しかし、壁量だけ計算された建物を構造計算してみると、20~40%程強度が不足している結果になります。
そんな建物でも「耐震等級3」の壁量という広告を出せるのです。
黒田工務所の家では、建物のバランスを考慮した量の耐力壁を配置しています。
建物のバランス
耐力壁は、大きい窓がある南側に少なく窓の少ない北側に多いと、偏った建物になります。
阪神・淡路大震災でこのような偏った住宅がねじれて倒壊する被害が多く見られました。この対策としてバランスよく配置する4分割法が定められましたが、建築基準法の基準である偏心率0.3というのは、かなり偏りの大きな建物です。
構造計算する時は半分の偏心率0.15以下で設計することを推奨します。
黒田工務所の家では、偏心率0.15以下を推奨しています。
土台と柱の連結
阪神・淡路大震災では、柱が土台から引き抜けて倒壊する被害が多く生じました。
この対策として柱の柱頭柱脚に引き抜き防止金物を設置する規定が設けられました。
黒田工務所の家では、柱に発生する引き抜き力に対し、余裕を持つ接合金具を配置しています。
梁の強度
建物の重量を支える梁については、具体的な規準がありません。
多くの場合がプレカット工場任せになっています。
しかし、こうした住宅を構造計算すると強度や剛性が不足している事が少なくありません。
新築時は大丈夫に見えても、無理な力を長期間かけ続けるとだんだん変形していきます。
そのため何年か経ってから二階の床が傾いたり、壁にひび割れが生じたりします。
黒田工務所の家では、構造計算で求められた梁せい以上の梁を配置しています。
床や屋根の強度
阪神・淡路大震災では、耐力壁が足りていても屋根や床の強度が足りず、建物が大きく損傷してしまう被害が出ました。
この対策として床や屋根の強度計算も行うようになりましたが、下屋やルーフバルコニー等は弱点になります。
1・2階の床は厚手の24mm以上の構造用合板を使い床の強度を出しましょう。
基礎の強度
一般的な基礎図面を構造計算すると地震時の強度に不十分な箇所が散見されます。
このような基礎は震度5強以上の地震が起こった場合、大きなクラックが生じる可能性があります。
万が一に強度不足にならないように詳細な構造計算を行い必要な地耐力と安全性を確保致します。
「確認申請が通った = 耐震性等の安全性にお墨付きをもらった」と誤解していませんか。
ただ単に、建築基準法のもっとも低い基準を満たしたにすぎません。
構造計算を省略した建物は、安全性として不十分なことがほとんどです。
注文住宅を建てる時は、費用を掛けても必ず構造計算することをおすすめ致します。
それは「本当に安心して暮らせる住まい」を建てて家族を守るひとつの責任です。