穏やかな光。縁側のある暮らし。想像していた以上に理想を叶えた、和モダンの家。|山形県西村山郡

穏やかな光。縁側のある暮らし。
想像していた以上に理想を叶えた、
和モダンの家。

所在地:山形県西村山郡
家族構成:4名(夫婦+子供2名)
延床面積:135.79㎡
着工:2018年10月/竣工:2019年3月

自分たちの理想を超える家を。
追い求め探し続けた先に見つけた
考えもつかなかった間取りの家。

アパート暮らしをしていて、子どもが生まれるタイミングで実家に戻って。それで、その後、じゃあ家を建てるか、という流れだったと思います。
どんな家にしたいのか、自分たちでいろいろ考えてみたので、そのプランを持ってハウスメーカーの展示場や工務店に行きました。でも、どこへ行っても「この金額では厳しい」とか「無理です」とか言われたり。あるいは、私たちの希望するものとは違う、どこかにあるような間取りを提案されたり。
さらにまた、逆に、私たちが考えた間取りをそのまま、じゃあこれで作りましょう、と言われたり。もちろん自分たちで考えてきたものではあるけれど、経験のない素人が考えただけのものなので、本当はもうちょっとプロのアドバイスが欲しいよねっていう気持ちもあったりするわけです。
そんな感じで回った工務店の数は、最終的に20を超えるのではないでしょうか。そしてわかったことは、なかなか自分たちの希望が伝わらない、ということでした。

そんなときにWebで見つけたのが黒田工務所でした。
オーナーズボイスで全く同じ状況の方の記事を読んで共感し、問い合わせしたんです。それで、黒田さんのところに自分たちで考えた間取りを持っていったら、ちゃんとイチから話を聞いてくれて、「その間取りで本当にいいのか」っていう根本のところから一緒に考えて組み立ててくれたんです。
それに加えて、私たちには「和風の家にしたい」「縁側がほしい」という希望があったのですが、それを肯定し、背中を押ししてくれたのも唯一、黒田さんだけでした。どんなときも黒田さんは私たちの希望に耳を傾けてくれて、「無理です」って言わないことががすごくうれしかったし、「そうじゃなくてこうすれば実現できるかもしれない」っていう提案をくださったことに、すごく感動しました。

ーーー
なるほど。そうすると、もともと望んでいた間取りを望み通りに実現することになったのでしょうか?

いえ、結果的には、私たちが最初に考えていた間取りとはまったく違うものに落ち着きましたね。その理由は、動線のワークショップをやってもらったからでしょう。朝晩、自分はどう動くのか、というのを確認し視覚化することから間取りを考え、家づくりをしていくんです。これ、すごく楽しかったですね。それに、そういうやって間取りが決まっていくというプロセスがはっきりと見えるから、なるほどという納得感をもって家づくりできたことがよかったと思います。

■将来お店を開きたい。そんな夢も視野に玄関の他に出入り口がもう一つ。

■大事にしたかった「外との繋がり」。それを実現するために外せなかった縁側。

将来にお店をひらくことも、
雰囲気のいい光の入り具合も想定。

ーーー
実際、玄関や土間など、この家にはユニークなところがいくつかありますね。

ええ。私たちの家づくりの特徴的なところのひとつは「将来、店舗にできるスペースを用意している」ということです。ふつうの玄関の他にもうひとつ入口をつくっておいてそれを店舗用の玄関とすることや、店舗に改装することをあらかじめ想定した土間スペースをつくったこと、などです。どんなお店にするかはまだわかりませんが、いつか将来、なにかお店をここで開いてみたいと思っています。
でもそれはまだ少し先のこと。なので、今はそこは子どもたちのプレイルームとして使用しています。土間空間ですから、子どもたちがいくらジャンプしたりはしゃいだりしても床が抜ける心配などしなくていいし、いちいちおもちゃをしっかりと片づけておかなくてもまあいいかって思えるような大らかなスペースになっています。土間ではありますが寒くなく、快適さがある、とってもいい空間です。

■寒くない土間はやんちゃにのびのび遊べる最高のプレイルーム

もうひとつ、家づくりの際に望んだことは「あまり明るすぎず、わりと暗い感じの空間にしたい」ということでした。これも、黒田さんにしっかりと応えていただきました。南向きではなく、あえて北向きの大きい窓を採用することで、晴れた日でも晴れていない日でも均一にそっと光が入るように設計していただきました。
実際、照明を付けなくても自然にちょうどいい穏やかな光が差し込んできて、とても気に入っています。北向きのこの窓からの眺望もとてもよくて、晴れた日には月山と葉山がすごくきれいに見えるんですよ。

■北向きの穏やかな光とその窓から見える雄大な山々の景色は心も晴れやかにする

使い勝手の良いキッチンと
暮らしやすい動線が自慢。

ーーー
そのほか、この家の好きなところ、気に入っているところなど、教えてください。

いろいろあります。たとえば、天井。梁は木材でそのまわりはクロス貼りなのですが、うまく調和していい質感に仕上がっていると思います。あとはやっぱり、キッチンですかね。おとなふたりで立っても十分に余裕があるくらいの広さがあって、真んなかには作業台を配置し、とても使い勝手のいいキッチンになっています。主人はキッチンに立つのが好きな人なので、PCスペースも設置してあるのでYouTubeを見ながら料理ができます。また、音楽も聴けるようになっていますし、そこから見える景色もいいし。キッチンだけど、主人の趣味の部屋でもあるというような空間になっているんです。もちろん、そこに併設している大きなパントリーも大好きです。

■天井は梁に本物の木材を使用することで大部分がクロス貼りだとは誰も気がつかない

■奥の棚はPC置き場。動画を観ながら&音楽を流しながら料理作りを楽しむことができる

■料理が趣味のご夫婦ならではのオープン棚でどこに何があるか見える大容量パントリー

それから、やっぱり、室内の動線ですね。友だちも褒めてくれるんですよ。ぐるぐる回れるような回遊性があって、お風呂場から寝室まで、暮らしのすべてのことはほぼ一階フロアで完結するようになってとても便利です。たとえば、リビングのすぐ隣に寝室があるというのも、子どもが眠くなったらすぐベッドに行けるのでとてもいいですよ。

■脱衣所&物干&ウォークインが一つの空間に。奥の寝室の横にはリビングがあり回遊できる。

ーーー
これから家を建てる人に、伝えたいことはなにかありますか?

意外と重要だと思うのは、コンセントの位置をしっかり想定しておくということ。私たちのオススメは床コンセントです。電気コードが床を這うのはあまり好きじゃないのですが、ダイニングテーブル下のコンセントはすごくいいですよ。ホットプレートを使ったり、しゃぶしゃぶなどのときにとても便利です。
あとは、暖房のことかな。灯油はあまり好きじゃないし買うのも面倒なので、私たちは電気にしています。光熱費がどれくらいの金額になるのか、あらかじめシミュレーションもしていましたが、ひと冬を通して見ると想像したほどはかかりませんでした。こういう暖房の好みやランニングコストについて考えておくことも、とても大事なことだと思いますよ。

■床コンセントは使い勝手のよさだけではなく壁からケーブルが垂れずスッキリする

建築実例のページへ